JESSについて

設立目的

設立目的Ewing sarcoma family腫瘍(ESFT)は小児および若年成人に高頻度に発生する軟部組織肉腫であるが発生数が少ないため、わが国では一定の治療法が確立していません。

わが国における小児および若年成人のESFTの治療成績を欧米並みに向上させる為には本症に対する標準治療法を確立すること及び小児内科、整形外科医、放射線治療医、病理診断医、その他専門家の集学的連携に基づく本疾患の治療研究の基盤整備をすることです。

このため、今回、日本ユーイング肉腫研究グループ Japan Ewing Sarcoma Study Group (JESS)を設立し、欧米で標準的治療法とされている治療法を用いて、多分野の専門家による有効かつ安全な化学療法レジメン、手術や放射線治療を含む集学的治療による臨床治療研究を企画実行し、わが国でのESFTに対する標準的治療を確立する目的で設立されました。

概要

概要JESSでは「限局性ユーイング肉腫ファミリー腫瘍に対する集学的治療法の第Ⅱ相臨床試験」を2005年1 月から開始し、2008年5月28日、予定登録数53例に達し登録は終了しました。
登録例、全例に中央病理診断が行われました。登録後不適格例は7例(13%)でした。

JESS04限局例のプロトコールに従い治療を行い、最終解析3年無病生存率は、71.7%で、5年無病生存率は69.6%でした。
治療関連死は認めず、遂行可能な治療プロトコールと考えられました。関連各科の連携が重要と考えられました。

現在、JESS04の化学療法の部分の治療期間を3週間から2週間に短縮した臨床研究JESS14の登録が2016年2月から開始されています。